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コッポラの胡蝶の夢のかずシネマのレビュー・感想・評価

コッポラの胡蝶の夢(2007年製作の映画)
3.6
【人生如夢…唯有道…】
オープニングの音楽が若干東洋を思わせる。内容を観て納得した。
ボッスェァツ。ナマステ。ヒィロシマ。

一見すると誰からも一目置かれる様な才能があり、社会的に成功もした様な人物でも、何処かで後悔した事が必ずある。
気づいた時点で何かを正しても、あの時ああしていれば良かったと思った事実は蓄積されたまま消える事はない。
…という様な事が最も言いたかったのかな。

多言語そしてオリジナルの言語が登場し、役者はかなり大変だったと思う。
しかし主人公にはヴォイニッチ手稿の内容を聞いてみたくなったわ。あの人ならきっと分かる。

数回手をかざして特殊能力を使っていたが、なんだかスティーブン・キングじみていて好き。それかクローネンバーグ。
この作品、もっとうーーんと短編にしたら「世にも奇妙な物語」で放送されそうな内容だと思った。
しかし凄い流れの作品だったな。
本当に夢の様だ。

精神的にかなり疲れてる時にでも観てしまったら、ちょっと引っ張られる人もいるかも?と感じた描写が何度か登場するので、余裕がある時に観た方がいいかもしれない。
特に薔薇を何処に置く云々のシーン。

しかし初っ端は、えええぇーっ!と言ってしまったわw
全然笑い事とちゃうんやけどさ。
CGが若干ちゃちかったのとティム・ロスの飛びっぷりが。

あと「ブルーノ・ガンツだったらゲシュタポくらいどないでもできるやろ」とか思ってしまったわw
それは冗談としても、彼が優しい人で良かったな。

「若さ無き若さ」
なんか、この文字はせつないなぁと思ってしまうな。。
3本目の薔薇は何処に置くのが良いだろうね。

あ、マット・デイモンっぽいなーと思ったらマット・デイモンだった。
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