Asino

ローカル・ヒーロー/夢に生きた男のAsinoのレビュー・感想・評価

3.8
タイトルだけは知ってたけど未見だったものを人が見てるとつい釣られることがあり、これはまさにそんな感じで映画祭の合間に見ました。

石油プラント建設の用地買収のために、スコットランドの小さな漁村に行くアメリカのエリートサラリーマンが、その村に滞在するうちに自分の生き方を見つめなおす話。
確かにあらすじ通りなんだけど、お話のトーンはとってものんびりしていて、声高に自然保護の大事さを叫ぶ人はいなくて、むしろほとんどの村人は現金欲しさに彼を大歓迎するし、そもそも主人公ぜんぜんエリートに見えない…というか80年代ぽいのんきさと、今だったらそんな描写ないな、って部分も確かにある。
しかも最後主人公がそれでどうしたのか、ってところは全然映らなくて、ただ電話が鳴るだけで想像させるという演出。
でもそういうの全部ひっくるめてなんだか嫌いになれない映画だった。

アメリカの会社のちょっと変わった社長がバート・ランカスターで、登場した瞬間に「え、何その豪華キャスト?」と思ったら最後に全部持っていくのでなるほどな、となりました(笑)

社長とカウンセラーのやり取りのくだり、しつこく繰り返されてたけどさっぱり面白さがわからなかったんだけどあれは80年代ギャグなのだろうか。
この映画の主人公はアメリカ人だけど脚本監督はビル・フォーサイス(スコットランド人)なので、アメリカ人を小ばかにしてる演出なのだろうか。

あ、あとすんんんんごい若いピーター・カパルディが「イギリス支社の若造」的な役で出ていて可愛かったです。
Asino

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