にゃ

冷静と情熱のあいだのにゃのレビュー・感想・評価

冷静と情熱のあいだ(2001年製作の映画)
3.9

もう二度と会えなくても、それでも消えない想いがあるということ。すごく上質で、大人で、静かな熱さをもっている映画だった。わたしはつい三日前にドゥオモに登ったので、それもとても嬉しかった。ドゥオモの頂上では、恋人たちがキスをしていたり、抱き合っていたけれど、全て丸ごと愛おしい。私はドームを上から見たくて、隣のタワーをすごい量の階段で登ったのだけど、まだ残るふくらはぎの痛みまでもうれしくなった。この映画を見終わったとき、キスだとかハグだとかにある、自分には掴みきれてなかった感覚、これは愛情の果てにあるものでどうしても抑えきれないものなんだ、っていう感覚が初めて少し分かった気がした。ほんとは今まで全然わからなかったんだ。手紙の内容とかもすごく良かった。わたしも誰かを静かにずっと想い続ける映画を作って見たいと思っていたから、この切なさとひたむきさがとても好きだった。
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