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ハッスル&フロウのbのレビュー・感想・評価

ハッスル&フロウ(2005年製作の映画)
3.8
HIPHOP版ロッキー
宇多丸さんがラジオでオススメしてたので観ました。ラッパーが本職である宇多丸さんから見ても非常にリアリティある作品になっているとのこと。

麻薬のディーラーや売春の斡旋で生計を立てているいわゆる『負け犬』の主人公が、あるきっかけでHIPHOPの夢をもう一度追いかけだす。しかし、現実はそう上手くいかなくて....

「夢は誰でも持てるんだ」だけど、お前にその夢が掴めるわけじゃない....
「夢は誰でも持てるんだ」だからこそお前にだってチャンスはあるんだぜ!

「夢は誰でも持てるんだ」劇中で発せられるこの言葉は全く真逆の意味を持って使われる。この言葉通りこの映画は夢は決して輝かしい部分だけではなく呪い的な側面があることを切実に描いています。

HIPHOPの成り立ちとして黒人差別や貧困などの逆境をはね除けるために歌われて来たという側面があります。ラストにある場所とエンドロールで力強く響き渡る彼らの曲が観ているこちらの事も鼓舞してくれる気がします。
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