「ラップ史入門」で宇多丸氏が8マイルより好きって言ってたので。
あ、こういう終わり方なのか。(エンドロール流れ出して驚くパターン)
2000年代ってヒップホップの勢力図がサウスにシフトした時代(らしく)。当時の空気感とかがうまく出てる映画なんだろうなぁ。
地元でリッチになるにはラップで一発当てるしかねぇ!みたいな。
DIYでスタジオ作って(あ、この防音方法、恵比寿の小箱でもやってるやつだ!)、仲間内で音楽作ってくワクワク感。
ラップ乗せてくシーンは間違いなくカッコいい。
あと音楽編集の妙というか。トラックにボーカル入れて、ラップ乗せて、出来上がった曲みんなで聴いたら「すげーいいじゃん!」ていう。なんだかすごい楽しそう。
今年鑑賞したパティ・ケイクスもかなり共通していて、弱者が音楽でのし上がっていこうとする映画。
似てるんだけど私はパティ・ケイクスの方が断然好きだなぁ。
その理由は純粋に「時代」なんだと思う。ここにリアルタイムで映画を観る意義を感じた。
というのもヒップホップの女性蔑視カルチャーが2005年当時って相当色濃いんですよね。
だからなのか出てくる主要な女性4人への扱いがひどい。ノラなんてマイクのために身体売ったりしてんのに。(1人除く)女性陣みんなが甲斐甲斐しくて涙出そうになる。ってかよく耐えられんなー、って。
ここもどうしても比べちゃうんだけど、パティ・ケイクスの方がいっかいドン底味わってからの巻き返しがあってストーリー的にもカタルシス感じる。
なんか面白かったんだけど結果、パティ・ケイクスは良い映画だったなぁ。って感想になってしまった。
しかしシャグ役のタラジ・P・ヘンソンが2016年の「ドリーム」では人種・性差別と戦う自立した女性を演じてるし、時代は良い方向に変わってきてるのかな。(と信じたい。)
あとノラには今後敏腕プロデューサーとして活躍してもらいたい。
カルチャーを知る上では良作です。