赤足

サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUSの赤足のレビュー・感想・評価

サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS(2000年製作の映画)
3.7
思っていることを周りの人々に思念で伝えてしまい、しかも自分ではそれに気付かないという特異能力の持ち主「サトラレ」。しかし例外なく高いIQを持つ彼らを、国家は保護している。そしてここにも1人、「症例7号」と呼ばれるサトラレがいる。外科医を志した彼を保護するためにやってきた女性自衛官が目の当たりにする出来事とは…。

もしも、自分がサトラレだったとしたら!
と考えてしまうような物語で、自分の考えてる声が周囲に筒抜けになってしまうという、面白い設定で笑えるんだろうなと思ったのだが、後半になるに連れてシリアスな展開になり、特に安藤政信演じる主人公の軽妙さとシリアスさのバランスが胸に沁み。それをサポートする鈴木京香の存在も大きく、後半山場である、八千草薫演じる祖母とのシーンでは泣いてしまった。"サトラレ"という特別な設定と世界観現を上手く演出しサトラレの悲しみや寂しさにどんどんリンクしていく感動作で、久々に邦画って面白いんだと気づかせてくれた作品である。
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