ぷかしりまる

ソナチネのぷかしりまるのネタバレレビュー・内容・結末

ソナチネ(1984年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

なぜこれほどまでに脆いものをその形を壊すことなく丁寧に描けるのか 六年前からずっと見たかった映画で、私は今作を想像で補っていたがそれ以上に素晴らしく期待を裏切らなかった ただ胸が痛い 今作が息をひそめながらもこの世にあり続けますように
大好き 本当に出会えてよかった
私は二人の少女のことを忘れない、彼女たちは私の分身だったから

追記
友だちの定期券と自分のを交換し、バスの運転手に見せていたずらっぽく笑う少女。なんて素敵なんだろう
日本語字幕付きVHSを持ってるので、もし見れる環境があるのなら貸したいぐらいです。

2回目2023/9/13
SNSがない時代の女の子たちは、どのようにして居心地の悪い世界に自分が存在してしまっていることの苦しみを叫んだのだろう。そのように居心地の悪さを苦しむ原因は世界ではなく自分の方にあるのではと恐れ、肥大化した自己意識と現実との乖離を埋めようとしたのなら、どのように?
そういうことが必要最低限の描写でシャープに作られている。
少女たちは自らの美しさや個性、根幹にある存在意義を他者に認められたかったのだけれど、その声に呼応する他者はいなくて、だからココアで錠剤を飲み干すような方法で命を絶ててしまう。