ホシヲカゾエテ

パルーカヴィルのホシヲカゾエテのレビュー・感想・評価

パルーカヴィル(1995年製作の映画)
4.3
ダメな大人の男3人のダメな話なんですが、それぞれの切なさとか寂しさとか焦燥感とか、どうしようもない世界から抜け出せ切れないであがいている姿とか、すごくいとおしく感じるんです。ダメな自分の現状に諦めすら感じつつ、悪人にも成りきれず、それでも虚勢を張って小さな世界を生きているところが。
主役のヴィンセントギャロ、ほんとハマってて彼だからこその映画だなーと。彼がLovin' youを口ずさむシーンは絶品。母性本能をくすぐられます。ラストのばたばたっとしたどんでん返しもなんかほわーっと笑えます。
めちゃめちゃおもしろいとか感動するとかではないのに、見終わったときになんだかほっとするというか、どうにかなるもんだねって、余計な力を抜いてちょっとだけ前向きになれる気がする映画です。どんな人生にだってなんとなーく希望の光みたいなもんが見える気がするというか。