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老人Zのxavierのレビュー・感想・評価

老人Z(1991年製作の映画)
3.8
30年も前に、この発想…やっぱ凄いわ
高年齢社会へと突入した近未来の東京
そんな時代を鑑み、厚生省は最新コンピューターを組み込んだ全自動介護ベッド"Z-0001号"を開発する。ところがモニターに選ばれた87歳の老人・高沢喜十郎の意識がコンピューターに感化し"Z-0001号"は彼の願いを叶えるべく街に出て暴走を始める…
ストーリーはこんな感じ。
原作・脚本・メカニックデザインを大友克洋、キャラクターデザインを江口寿史、そして美術設定に今敏…
と、なんとも豪華なメンツで作られたアニメ映画。
ハチャメチャなストーリーだよね。
高年齢社会となり、介護を楽にする為にあるベッドが作られる。
ベッドの名は"Z-0001号"
このベッド寝ながらお風呂、寝ながら食事、寝ながらトイレ、そして寝ながら娯楽まで楽しめてしまう凄いベッド
実際こんなベッドがあったなら、介護はだいぶ楽になるだろうね。ほぼほぼ何もしなくてもいいしね。でも介護される側はどうなんだろう?何か味気ないかもね。介護に人がタッチしないんだから。コミニケーションとかも、そこには無いしね。

それに疑問を持った高沢喜十郎の介護をしていた三橋晴子。
彼女は何とか喜十郎を助け出そうとするが…
晴子の前のめり感が凄いんだわ。
どう考えても、国相手なんだから大変だと解るハズなんだけど、考えられる手はことごとく試していく。
その中でも凄いのわ、老人のハッカー集団。ただの色ボケジジィかと思いきや、かなり凄腕のハッカー。アメリカの大企業にも難無くハッキングしてしまうんだから…
このジィ様たちのお陰で、お国と同等に対抗出来るようになったんだからね

とストーリーは結構、やりたい放題って感じ。ラストの展開なんか"AKIRA"
っぽかったし…

それにしても大友克洋の未来を見越す目は凄いよね。
介護ベッドは"第6世代コンピューター"によって自在に動かされるんだけど、まんまAIだもんね。
30年も前に"こうなるだろう…"って考えてた事にもビックリするよね。
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