「H.P.ラブクラフト原作で、マサチューセッツ州ミスカトニック医大が舞台」と聞くだけでもう正気を失っとる人々ばっかりしか出てこない予感がしますが、だいたいその通りですご安心ください。
ただ、名状し難さはありません。ご容赦下さい。
ハナから狂っており正気じゃないのに理性的な人と、マトモなフリをしているが本当は正気じゃない…というか変態の人との随分な倫理なき戦いに巻き込まれ、最終的にはやっぱり正気を失ってしまう人の困ったお話。
とにかく、すぐに血まみれになるのに執拗に白シャツを着たがり、賢く理知的なのに致命的なまでに実験がクソヘタクソなウェスト学生が、コワイを通り越していてもう何だか。
全ての騒動もだいたいこのヤングのせい。よくスイスで助手やれてたな…
やたらと死体製造の手腕に長けているのもたらなくなりますし、カッコよくこの下衆めとばかりに啖呵切ったと思ったら猛反撃されたりと、理論家なのに大ポカやらかし過ぎです。
むっつり助平ブロッケン伯爵教授の嫌さも実に気持ち悪くてグッドですし、蘇生者のみなさんもマッスルマンだったり半分ブレイクフェイスだったり、少ないながらも豊かなバリエーションが素晴らしい。
残念ながらホラー具合はあんまりですが、怪しさとひどいエログロさが頑張っているケミカルゾンビ作品です。
