ようすけ

竜馬暗殺のようすけのレビュー・感想・評価

竜馬暗殺(1974年製作の映画)
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 高度成長期の世間の様子を「ええじゃないか」で、左翼を討幕派として描いているが、その影響を受けてか竜馬暗殺の真相を内ゲバとしていることに驚いた。『龍馬伝』や『竜馬がゆく』では幕府の見回り組のような志士による暗殺であったがアレンジしたのだろうか。これに加えて竜馬暗殺時には亡くなっていた以蔵のようなキャラクターを取り入れた理由も気になった。またこの時代性を踏まえると、髪型やだらしない服装、女性関係の派手さから竜馬を演じる原田芳雄もヒッピーのように見えた。記念撮影のシーンで強く感じたがある種の青春物語でもあるように思った。
全体に渡って手持ちや照明が無いんじゃないかと思うほど暗い画面(時々暗すぎて見えないほどだった)は時代劇でありながらドキュメンタリーのようでもある。また、序盤こそ桃井かおりが存在感を放っていたのに物語が進むにつれ原田芳雄と石橋蓮司のラブストーリーの様相を呈しているのがおかしかった。
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