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エレファントのusamomのレビュー・感想・評価

エレファント(2003年製作の映画)
4.1
生徒達が活動しているグラウンドにそぐわないゆったりと流れ始める単調で不安定な3連符 ピアノソナタ月光が不安を煽り物悲しくもさせる
これがバックでずっとかかってるような高校生たちの続いていくはずだった日常

かなり前に観た時、エンタメ性もなくただただラストの衝撃におどろいた 2度目久しぶりの観賞でわかったことが多い
ストーリーも時間軸が前後することもわかっていたので丁寧にみれたんだけど、
映し出される高校生たちそれぞれの日常は誰もが知っているもので
当時わたしはスクールカーストなんて言葉知らなかったし意識してなかったけど、確かに存在してた
社会に出ればある程度関わる人は限られてくるけど学校という閉鎖空間はそれぞれに比べ、優劣をつけながらも共同生活を強いられる
たしかに朝井リョウ作品の映画を思い出す 
これをベースに作ったのかな、似たような構成だった
暗い部屋の象
みんな“象”の一部しか見えてないのかもしれない
全体像をみることで様々な要因がひきおこしたんだな、と思ったり
結局は事件の本質なんてわからないながらも、なにかしらを感じとることができるから悲しい後味になる
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