何もわからなかった。本当に何もわからなかった。自分そこそこアニメ観てるほうだと思うんだけどな、なにこれ？
まずオズだかなんだかっつう仮想世界が全然生身の世界と繋がってる実感が持てないんだよな。一番はじめ、ナレーションがオズの説明するとこなんか、あまりに説明的すぎて、IMAXの「針が落ちる小さな音まで……」のやつみたいだなと思ったぐらいだし。で、あとは車が渋滞とか消防署が大混乱とかその程度でしょ？ ヌルいんだよ。最低でも合計5分か10分のエピソード使って、主人公がオズで消費活動なり生活なりしてる描写を冒頭に入れるべき。
で、作中でオズと関わるのが、また花札とか計算とかアバターバトルとかそんなんでしょ？ これらってさ、「観客が一緒になって手に汗握る」ってことができないもんばっかなんだよね。このアニメ、セカイ系の亜種と呼んでいいと思うんだけど、例えば同じセカイ系でありその草分けであるエヴァとかは、エヴァ対使徒の戦いを描きつつ、エヴァに乗り込むシンジ達の様子をも見せることで、まるで観客もエヴァに乗り込んだような感覚を与えてた。で、こっちはなに計算？ 主人公が紙に数式ザラザラ書く様を見せられて終わりですよ。アバターバトルも花札もオズ内の出来事として完結して描かれてて、まるで別のアニメがいきなり挿入されたみたいな異物感。ほんと実感が持てないんだよ。
まあ私がトシってことなんだろうな。分かりませんでした、何もわかりませんでした。カズマに対する細田監督の並々ならぬ「少年」へのこだわりはビンビン伝わってきました。これDASH村……いやおおかみこどもの時もそうだったな………。
