Jimmy

愛染かつらのJimmyのレビュー・感想・評価

愛染かつら(1962年製作の映画)
3.3
岡田茉莉子主演バージョンの『愛染かつら』を観た。
1962年、中村登監督作品、綺麗なカラー映画。

なかなか驚かされる展開の「すれ違いメロドラマ」という意味では、『君の名は(三部作)』に似ているところもあるが、あの様な戦後まもなくの雰囲気のモノクロ映画ではなく、戦後の復興してからの華麗なカラー映画であった。

兎に角、「白衣の天使」といった雰囲気の岡田茉莉子が、とても綺麗。
1962年の作品なので、岡田茉莉子主演の『秋津温泉』と同じ年に公開されたもの。

冒頭の音楽「♪花も嵐も海こえて……」からして、私でも知っている曲。
これは、公開当時、流行っただろうなぁ、と思う。(もちろん、自分は知らないが…)

さて、物語はわりと大きな病院が舞台となる。その病院で看護婦として働く高石かつ枝(岡田茉莉子)には幼い娘が居て、同僚に取り囲まれて事情を話すのだが、これで看護婦たちとの友情らしきものが芽生える。
その病院の院長の息子(吉田輝雄)も医者をしているのだが、かつ枝への猛烈な熱愛攻撃たるや凄い!
その男はかつ枝を連れて大樹の前で、「愛し合うカップルが『愛染かつら(桂)という大樹』の上で手を重ねると願い事が叶うのだ」と告げて、自分とかつ枝の手を大樹の上で重ねる。
なんという強引な男!(笑)
そして、二人で京都に駆け落ちしようとするのだが………と、この後、どんどん凄い展開を見せてくれる。
物語が凄過ぎて「オォ~、こう来るか~!」と驚きながら最後まで観てしまった(笑)

メロドラマ好きな方にはお勧めの映画。
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