このレビューはネタバレを含みます
心に何かを抱える老年のボクシングトレーナーと30を過ぎてもボクシングに打ち込む女性の感動ストーリー。そして感動のストーリーの裏には重要なテーマが隠されていた。
モーガン・フリーマン演じるジムの雑用係からの視点で物語は進む。『ショーシャンクの空に』のようなモーガン・フリーマンの語りはこの映画に寂しい雰囲気を与える。
ただのサクセスストーリーで終わらせないクリント・イーストウッドの演出には鳥肌が立った。この映画は安楽死・尊厳死という極めてセンシティブなテーマが登場する。安楽死の描写をめぐっては賛否両論を巻き越したそうだ。
現実でこんなことはないと演出の仕方に批判があった。しかし、映画の良さというのはまさにそこにある。現実的でないこと表現できることに良さがあり、それによりメッセージ伝えることができる。この映画はそこに気づかせてくれる映画だと思う。
クリント・イーストウッド演じるフランキーが葛藤する様子を見ていると本当に心が痛くなった。感動あり、悲しくもある映画ではあったが、名画であることは間違いない。
あと、この映画を低予算、短期間で撮影したのはAmazing!