狂王キシリトールヴィヒ2世

インテリアの狂王キシリトールヴィヒ2世のレビュー・感想・評価

インテリア(1978年製作の映画)
4.9
こういう仕事もばちっとやってのけてしまうの本当ににくたらしい。ふわっとベルイマン感。完璧に配置された内装とかタルコフスキーだと感動するのにウディアレンだとなんかちょっと笑える。ウディアレン的存在をシニカルに描いたときに生じる背筋が寒くなる強烈な感覚。途中出場の義理の母の家族の輪に入れずに空転する様を眺める眼差しの冷たさするどすぎ。すごく滑稽だけどちょっと笑う気にならない。びっくりするくらいペシミスティックな雰囲気に、特に後半満ちていて絶望するけど母親という完璧な存在との訣別による自己の本当の意味での誕生が果たされた瞬間の映画的感動はひとしお。あんま脈絡ないけど。