ヒトラー暗殺計画に関わったドイツ人将校の実話に基づくストーリー。ヒトラーの最期を史実で知っていても、シュタウフェンベルク大佐の成功を最後まで信じたい・・。
トム・クルーズの２０代～６０代までの映画を見てきて、このワルキューレの頃が容姿の美しさもさることながら、一番脂が乗っていると思う（４６歳頃でしょうか）。やたらと仕立てのいい軍服を着ていてもわかる逞し過ぎる胸板に、初めて見るカーリーヘア。こんな美しい人間いるか？と心底惚れ惚れしてしまう。
トム・クルーズは、スマイル炸裂の陽気なアメリカ人役もいいですが、影のある役柄のトム・クルーズもまた格別。「Children？」と待てなかったのは君じゃなくて？と言いたそうな、負傷を乗り越えて邸宅に戻り美しい妻に迎えられる際のあの憂いを含んだわずかな微笑の表情はいったいどうやったらできるのか。
作成の過程が曰くつきだったり、fake butt疑惑（のちのち本人は否定している）があったりする側面もひっくるめて、観る価値の高い作品。あの美しい夫人は、大佐の死去後、女の子を生んで２００６年まで生きたのですね。御年９２歳だったそうです。天国でシュタウヘンブルク大佐と穏やかに過ごされますように。
