生真面目

ゴジラ FINAL WARSの生真面目のネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ FINAL WARS(2004年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラシリーズの隠れた傑作!

この映画を初めて観たのは子供の頃。当時ゴジラといえば人間パートになると話が難しくて退屈というイメージでした。しかしこの映画は人間パートでもひたすら戦う。人間vs人間、人間vs怪獣、怪獣vs怪獣。退屈なシーンが一つもありません。

TOKIO松岡とケインコスギによる劣化マトリックスのようなカーチェイスシーンでは、自分は一体何を観ているんだろうという気分になりますが、それもこの映画の魅力です。

特に北村一輝とドン・フライ。この2人が人間パートのMVPです(北村一輝は宇宙人だけど)。
北村一輝が演じるのはX星人の若き参謀。初めはクールな印象ですが、伊武雅刀演じるX星人司令官を殺害してからは凄く楽しそう。笑ったり、叫んだり、悔しがったり。冷酷だけどお茶目さもある。北村一輝の怪演も相まって、ただの悪役に留まらない魅力的なキャラに仕上がっています。本気を出すと髪型が変わるというギャグには大爆笑しました。

ドン・フライが演じるのは地球防衛軍のゴードン大佐。マリオみたいなヒゲの渋いマッチョなおっさんが刀を振り回して敵を倒していく。そんなのカッコ良くないワケがない。北村一輝に放つ「お前が知らないものは二つある。一つはゴジラ、もう一つは俺」というセリフにシビれます!轟天号でのタイトル回収も熱い。

他にも國村隼や船木誠勝など魅力的なキャラで溢れています。

そして怪獣パート。何といってもゴジラです。本作のゴジラはとにかく強い。
ジラを瞬殺したり、ラドン・アンギラス・キングシーサーを3体同時に相手したり、エビラとヘドラをビルごと吹っ飛ばしたり、怪獣王の名に相応しいめちゃくちゃな強さを見せつけてくれます。妖星ゴラスを熱線で破壊するシーンなんてもう脳汁ドバドバです。
モンスターX戦で尻尾でフェイント入れて熱線当てるのはめっちゃカッコ良いと思いました。

本作前半はゴジラがほとんど出て来ず、上記の人間パートの部分もあって鑑賞中はコレ何の映画だっけ?という感覚になりました。しかし、そこがあるからこそ後半のゴジラが復活し、怪獣たちをなぎ倒していく無双っぷりに強烈なカタルシスを感じて胸が熱くなりました。

大人になって改めて鑑賞しましたがやっぱり面白かったです。
自分的にはリアルさを追求したシン・ゴジラと対極にある作品だと思ってい〼。
ぶっ飛んだ方向に振り切った最高のB級映画。
エンターテイメントとは何たるかを教えてくれる名作です!
生真面目

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