まさや猫かぶり

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちのまさや猫かぶりのレビュー・感想・評価

4.1
心に傷を負った青年と心理学者の交流を描いた人間ドラマ。
幼い頃に養父からの虐待を受けトラウマとなり、素行不良を繰り返すウィルは、あるとき大学での清掃バイトをしてる際に、生徒に向けて出題された数学に関する難題をいとも簡単に解いてしまう。出題した教授は彼の才能に惹かれ、彼に勉学を促すも軽くあしらわれてしまい、またつまらない喧嘩により鑑別所送りとなるウィルに手を焼かされる。そこで知人である心理学者ショーンにウィルを紹介し更生させようとする。ウィルはショーンに対しても同じようにからかうような態度を見せていたが、妻と死別し失意の中にいたショーンと関わる中で次第に打ち解けて行く。

当時ハーバード大学の学生であり俳優としては無名であったマット=デイモンが大まかな脚本を書き、その完成度の高さから映画化に至り自ら主役を演じ、以降映画界を代表するスターとなったその才能の片鱗が伺えるエピソードの残る作品。
ロビン=ウィリアムスとマット=デイモンの2人の演技派俳優によって緻密に変化していく心の動きが良く表現されており、ラストも実に清々しい作品。