Maoryu002

シェルブールの雨傘のMaoryu002のレビュー・感想・評価

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)
3.7
1957年のフランス、シェルブール。ジュヌヴィエーヴは自動車整備工ギイとの結婚を母親に反対され、ギイは兵役で去っていく。ギイの子を妊娠したジュヌヴィエーヴは宝石商カサールと結婚しパリへと移る。失望したギイだが、叔母の介護者マドレーヌに励まされ彼女と結婚する。1963年、ギイの経営するガソリンスタンドでジュヌヴィエーヴと再会する。

カトリーヌ・ドヌーヴの若々しい頃の作品であり代表作だ。
ミュージカル映画は数々観てきたが、全編、全セリフが歌っていうのは新鮮だった。それに、女性の服がジュヌヴィエーヴのラストシーン以外はほぼピンクっていうのも画期的だ。

物語は若者たちの人生の悲哀を綴っている。
若い時の燃えるような恋愛というのは誰にも止められないし、冷静になんてなれない。
間違いも後悔もあるけど、何が本当の愛か、何が幸せなのかはずっと後にならないとわからない。もしかしたらずっとわからないのかもしれない。
そんな普遍のテーマを映像化したかのような、ラストの音楽と雪と家族の姿に感動させられる。

ただ、自分としては最初からジュヌヴィエーヴよりもマドレーヌがいいじゃんと思ってしまった。マドレーヌ可愛いし。
待てないジュヌヴィエーヴの気持ちはわからなくもないけど、あれは酷いでしょ。
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