このレビューはネタバレを含みます
いっときも離れられない恋のドツボの2人が、距離に隔てられ、結果、お互いでない人との人生を始める。
お互いにとって1番の存在だったはずの人を、忘れて近しい人との道を歩む。
ハッピーエンドなはずなのに、傍らに巨大な喪失や悲しみが浮かぶようで。
ハッピーエンドな悲恋に心が打ち砕かれるよう。
待ち続ける長い2年のあいだに、写真を見て相手の顔を思い出そうとしないと思い出せなくなるのも切ない。
恋愛って美化されていく方が永遠なのかなと思う。そういう意味でもハッピーエンドな悲恋なのか。
ミュージカルと映像の動きがマッチしていて、作り込みに圧倒されて始まったが、中盤は歌に盛り上げられて、自然な世界に引き込まれる。
途中SEだけの空間に、そうかこれは全編歌の映画だとどきりとするような。
観終わってももやもやじわじわと余韻が押し寄せる…