まず良いところ
キャストは結構良いところを選んできたと思う。ワタナベも緑も永沢も私のイメージに合っていた。
あと映像と音楽が美しい。魅せることに関してはとても上手な監督さんなのだと思った。全体を通して陰鬱で出口が見えない雰囲気が見事に出てたと思う。
好きじゃなかったところ
まず、ストーリー展開が早すぎて、ろくに説明もないのにシーンがどんどん移り変わっていくところ。原作を読まずに映画から入った人だと何が起こってるのか、登場人物がどういう関係なのか、過去に何があったのかが理解できないと感じた。
原作だと結構時間をかけて語られていたそれぞれの過去や、内に抱える闇の説明をすっ飛ばしてとりあえず形だけ繕った感がひどい。ええ?!ここ変えちゃうの?!みたいなシーンも多かった。
無理やりに小説の文体を映画で使った感。淡々と話す役者さんを見ても大根なのか、と感じてしまうだけ。小説だからこそあの独特な文章が良い味出すのであって、役者にやらせてもつまらない画を見させられているだけになってしまう。
原作を読んでからじゃなきゃ理解できないけど、原作を読んでから観るとがっかりしてしまう作品。
全体的に単に映画を楽しみたかった人としてはがっかりした。映画だけだとなぜタイトルがノルウェイの森なのか意味不明なまま終わってしまうし、うーん...といっても、素人だから理解できてないだけで実際すごい映画なのか?よくわからん。