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ノルウェイの森のAKITOのレビュー・感想・評価

ノルウェイの森(2010年製作の映画)
3.6
村上春樹の長編小説「ノルウェイの森」を映画化。以下は箇条書き。キズキの死は理由が語られない。学生運動。「上手く喋れない」ナオコは自らを語る言語を喪失している。心が壊された女性。過去に囚われた登場人物たち。いくら体を重ねても、本質的には分かり合えない。その絶望と虚無を際立たせる。電話やメールが人をつなぐ。ナガサワさんが三島由紀夫に似ている。損なわれたものが、回復されることなく損なわれたままに終わる。村上のいう「リアリズム」は、そのことを指しているのかも。
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