Jeffrey

ハラギャティのJeffreyのレビュー・感想・評価

ハラギャティ(1989年製作の映画)
3.0
「ハラギャティ」

冒頭、大仏が並ぶ寺の一角。念仏と共にー人の女がや教師との小旅行、大自然と風光明媚な土地。退学、罷免、自殺から救った男、二人の結婚、祝福、事故死、散髪式、坊主になる。今、真実の愛を求めてさまよう一人の女が描かれる…本作はイム・グォンテクが一九八九年に監督した尼僧院に入った女性の遍歴を描くダイナミックな演出は当時、韓国の黒澤明と呼ばれていたみたいだ。さて、物語は女子高生子スンニョ、ふとしたことから教師と小旅行をし、やましい事は何もないのに彼女は退学、教師は罷免となってしまう。彼女は尼寺へ入門するが、自殺から救った男に付きまとわれて、寺を追われる。二人は結婚して幸福に暮らすが、やがて男は事故で死亡。その後も献身的に愛を捧げるにもかかわらず彼女に関わる男が次々と死んでいく…と簡単に説明するとこんな感じで、本作で主役のカン・スンヨがベネチア国際映画祭の主演女優賞を受賞して、89年モスクワ映画祭でも主演女優を獲得した作品で、男なしでは生きていけない、真実の愛を求めて彷徨う美少女を好演していた。冒頭の大仏が大量に陳列されたお寺の一角だろうか、念仏とともに印象的なファースト・ショットである。そこから一人の女性がその寺にやってきて、太鼓の音色が鼓動を高め、坊主が一斉に床に腰を下ろすのもインパクトがある。そっからは随分と地味な映画で、物静かに淡々と描かれている。
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