ゆっきー

ランボー 最後の戦場のゆっきーのレビュー・感想・評価

ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)
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「命」と「けじめ」
ランボーシリーズ4作目。
アフガンでの戦い以降、タイでひっそりと過ごしていたランボー。
今度は、ミャンマーの軍事政権に拉致されたボランティア活動家たちや難民を助けるために傭兵たちと共に立ち上がる!!!

今作のテーマはいわば「けじめ」。
過去を捨てようと割り切っていたランボーにとって、今回の戦いは己と対峙する意味合いもあり、過去作を見た人ほど沁みるシーンが多い。
そんな気概からか、今作のアクションシーンはとにかく残酷かつリアル。
一歩先に死が待っているような危険な戦場の空気感が全編を通じて、伝わってくる。
(終盤はまるでスイカ割りのように人が死ぬので、耐性がない人はご注意ください。)
その穏やかではない戦場で、傭兵やボランティアたちがランボーから学ぶ命の授業。
「まずは話し合いで」なんて言っていられない世界の現実がそこから見えてくる。
結局暴力にしか頼れない哀しみもあるが、逆にそれはそれだけ命を守るのは安い仕事ではないということ。
今作はそんな危険な環境下で使い捨てられながら、平和や命を守ってきた傭兵や兵士たちの誇りも感じられる。
同時にランボーおなじみのちょっとした社会風刺も健在。
思った以上に色んなことを考えられる映画です。

個人的にはネタバレを避けるために詳細は言わないが、ラストシーンに今までの集大成が詰まっている。
あれは一作目から観ている人にとっては涙ものの演出。
とにかく「最後の戦場」という言葉に偽りなしの名作です。
私ももう無謀なマネはいけないと心に誓いました。
ゆっきー

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