Maoryu002

翼に賭ける命のMaoryu002のレビュー・感想・評価

翼に賭ける命(1957年製作の映画)
3.8
1930年代、新聞記者バーク(ロック・ハドソン)は戦争の英雄で曲芸飛行のパイロット、ロジャー(ロバート・スタック)を取材する。その中で、ロジャーが妻ラヴァーン(ドロシー・マローン)や息子を犠牲に、空を飛び続けていることを知り、やがてラヴァーンに惹かれるようになる。

飛行機のロマンに囚われた前時代的な男と、彼に翻弄される人々を、ある新聞記者の目線で描いた人間ドラマ。
ダグラス・サーク監督らしいロマンス色と、火花が散るような人間関係が印象的だった。

ロジャーは飛行機のためなら妻も売るような酷い男で、現代の感覚では全く共感できる部分がない。
妻ラヴァーンも彼に依存し、自分の人生を見失っている。

そんな2人が記者バークを媒介に変わっていくんだけど、変化にちょっと唐突感があって、“あれ?” と思っていたら、やっぱり悲劇が起きてしまった。
気付くのが遅かったってことだろうが、身をもって妻子に生きるべき道を示したとも言えるだろう。

圧巻だったのがパイロンを周回する飛行機の映像だ。レース自体は最近のエアレースとほとんど同じ。
しかもこの時代にかなりの迫力映像で、こちらも圧巻のドロシー・マローンのお色気にも負けてなかった!
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