のんchan

チャイナ・シンドロームののんchanのレビュー・感想・評価

チャイナ・シンドローム(1979年製作の映画)
4.2
社会派サスペンスの大傑作❗️
なんで私は今まで知らなかったんだろう。
東日本大震災時に原発の知識を詳しく知ったけど、1979年にこんなにも詳細なる原子力発電所の中身を、仕組みを知ることの出来る作品が作られていたなんて。
やはり映画って知識として沢山観ておくべきだと痛感しました。

『チャイナ・シンドローム』とは、1965年以降にアメリカの原子力発電所の過酷事故を研究していた技術者の間で使われていた専門用語で「もしアメリカの原発所でメルトダウンが起きたら、溶けた燃料が地球の反対側の中国まで届くのではないか?」というほぼブラックジョークのような言葉。


アメリカの地方TV局の人気キャスター、キンバリー(ジェーン・フォンダ)とフリーカメラマンのリチャード(マイケル・ダグラス)は共に原子力発電所の特番で訪れていた際、何かのトラブルが発生したのを目撃する。
発電所の技師で制御室長のジャック(ジャック・レモン)は異常に気付き事なきを得た。
その際、リチャードは事故の顛末をカメラに収めていたため、内密に物理学者と原子力専門家にビデオを見せてこのままでは大惨事になること知る。
キンバリーもTVで知らせるべきと動くが上司からは却下されてしまう。
その頃ジャックは危険が押し迫る時間のない中、企業の隠蔽を暴いていた。万が一は起きてはならない。緊張感の走る中、3人の意見は一致し世間に知らせるため、ジャックが制御室から説明するための生中継を始めるのだが...


絶頂期のジェーン・フォンダ(41歳)は美貌をアピールするような鼻に付く一歩手前の雰囲気を上手く演じている。
これぞジャック・レモン(53歳)と言わんばかり、内部告発をする勇気と緊迫感漂う状況に陥っているのが演技でなく現実を観ているかのようで素晴らしい。
マイケル・ダグラス(34歳)はフサフサしたロン毛で若々しいが、既にこの作品をプロデュースしている。

容赦のない気骨溢れるアメリカ映画でした。そこまで古臭さは感じません。未鑑賞の方にはお薦めです。
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