現存するフィルムが28分しかないので、想像するしかない部分が多く長めのあらすじを見ているようだった。
しかし阪妻が美しい。画面止めてずっと眺めていたい美しさ。なぜこの美男がモテない設定なんだ?ありえん。
「雄呂血」同様、正義感強すぎる不器用な若侍のお話。
調子こいたボンボン侍のせいで母と姉を失い、そいつに好きな女も奪われ、復讐叶わず絶望の淵で浪人となる三樹三郎。
7年後、憎き相手と偶然再会しついに復讐を果たすも、何も得られるものはなかった。
浜辺での斬り合いが生々しい。刀にちゃんと血がついている。
お茶の間で流れる時代劇では斬っても絶対血を見せないからすごい衝撃だった。
とどめを刺した後の三樹三郎の表情にゾッとする。少し笑うところ。
セリフのない時代、表情だけで観る者にも絶望を味わわせる阪妻の演技力恐ろしや。