あんじょーら

プロメテウスのあんじょーらのレビュー・感想・評価

プロメテウス(2012年製作の映画)
1.3
映画「エイリアン」の前日譚、ということやりドリー・スコット監督作品ということで観てきました。特に監督インタビューによるとIMAX3Dで観て欲しいとのことなので、またもやユナイテッド・シネマとしまえんでIMAX3Dで観てきました。




2089年、世界の接点の無い古代文明にどうしてか認められるある記号というかパターン化されたものは、実は星座を表しており、その地点こそ人類にとっての何か大きな意味があるのではないか?と考えていた考古学者であるエリザベス・ショウ(ノオミ・ラパス)とチャーリー・ホロウェイは、巨大企業ウェイランドの調査船に乗り込み、星図に示された星の調査に、宇宙船プロメテウスに乗り込み・・・というのが冒頭です。




この映画はストーリィを追うのも重要だと思いますけれど、どちらかといえば映像を楽しむエンターテイメントホラー作品といえるのではないでしょうか?細かい謎や、え?という部分も多く、辻褄が合わないように見受けられる部分もあるにはあるんですが、何より映像を楽しむ作品であるに間違いないと感じました。特にIMAX3Dというスクリーンで3Dで観ると、本当に『ある空間』の中にいるように感じられます。映像技術の素晴らしさは特筆に値すると思いますし、観に行くなら是非IMAX3Dをオススメ致します、多分DVDではこういう体験は出来ないと思いますし。びっくりさせられるような映像についての仕掛けが随所に散りばめられていて、素晴らしかったです。クリアーで焦点の合いすぎるくらいの映像美がこれでもか、といろいろ繰り広げられます。



で、役者さんもかなり頑張っていらっしゃいますし、特にヒロインのショウを演じているノオミ・ラパスさんと、アンドロイド役のマイケル・ファスベンダーは凄みのある演技だったと思います、頑張ってます、とても。そして美術も素晴らしく、まさにSFモノとしての洗練した美術を見せてくれます。そして、当然ながらホラー表現としての新しさもあったと思います、胎内のアレは本当に怖い。



というように非常に新しくも洗練されたものがあり、楽しめたのですが、しかし残念な感じもあります。



それはストーリィと根源的問いに重要性を感じるか?という問題だと思います。



2089年に有人コールドスリープ宇宙飛行を一企業が行うことの難しさを全部カットしてしまうやり方はある意味上手いかも知れませんが、人類の起源についてそれほどの根源的な渇望を感じ得ないキリスト教特にプロテスタント以外の人にはなかなか難しい判断を迫られると思います。



それと、どうしても解せないのが宇宙服フード問題です。科学者がそんな事しないよね、どう考えても。




映画「エイリアン」が面白かった方にオススメ致します。





アテンション・プリーズ


ネタバレありの感想です。ざっくりですがネタバレありなので、未見の方はご遠慮下さい。










































う~ん、確かに根源的な問いだとは思いますよ、人類誕生の起源は。でもそれを宇宙人であるエンジニアという存在、というのを認めろというのは難しいですね。なんか強迫観念のようなものを感じます。しかも遺伝子としては同じとか、何であんなに凶暴なのか?そもそも最初の遺伝子の映像は綺麗ですが、地球なのか、今回の舞台である惑星なのかエンジニアの母星なのか、も分からないですし、意味も不明ですよね?飲み込む最初の黒い液体はなんだったのでしょうか?あとアンドロイドであるディビット(マイケル・ファスベンダー)がどうしてあの黒い液体をホロウェイに飲ませるんでしょうか?ディビッドには謎が多すぎて、何でエンジニアと喋れるのか、エンジニアの文字が読めるのか?全然分からない。あくまで推察でしかないですし、音読し喋れるのと意味が分かるの間にはかなりの距離があるはずです。また、人類の祖先が何故その星域を記せたのか?という疑問には全然答えられていないわけですし、う~ん。これは次回作で扱いますよ~というのなら、もう少し上手く小出しにして欲しかったです。



胎内に異物がいる、という恐怖は確かに分かりますし新しいとも思いましたが、う~んです。それにあのイカみたいな奴があんなに強いのも分からないですね。エンジニアという存在が受け入れがたいのでなんかドンドン引いてしまいました。



正直、たとえ続きがあったとしても、個人的には興味の無い方向の話しなので、結構ヒマなときでないと観に行く気力は失われてしまいました。



が、不満も多いものの、映像美は本当に素晴らしく、特に洞窟の中でのエンジニアたちの映像、スターマップの映像は本当に綺麗でした。是非観るならIMAX3Dです!