やま

オール・アバウト・マイ・マザーのやまのレビュー・感想・評価

3.9
食い入るように見てしまった。そして突然映画が終わったそんな感じだった。

全体的にカラフルに作られている世界観も好きだが、人物の表情のアップを何気なく挟んでいく映像が良かった。話す相手の表情が気になる瞬間が自分とカメラがマッチする。そんな感覚。

息子を交通事故で亡くした主人公の女性が、様々な事情を抱えた女性と出会っていく。みんなが息子さんとかって?みたいな質問するたびにお母さんは辛い過去を思い出して泣く。まさしく母の総てといった映画。
アルモドバル監督は、「イヴの総て」での主役のあの女性を否定的に見てないんだろうな。女性もまた目の前のことに飛びついていく一瞬一瞬のチャンスを取り逃がさない。女性の心は強い、そういうメッセージを感じました。

ただ面白いかと言われるとそうでもない。ただただ映像と悲しい流れに見入ってしまうばかり。アルモドバル監督の映画とても好きかも。

本当の事を知らずに死んだ息子。母を知らずに死んだ息子。この映画で一番幸せなのは、正直に生きたあのオカマなのかもしれん。



あとペネロペクルス顔小さすぎしかも綺麗。
やま

やま