綺色

オール・アバウト・マイ・マザーの綺色のレビュー・感想・評価

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密度が濃い 書くこと、芝居と楽屋、女性と女優、母と息子、男性と女性、ゲイ、売春、死が物語の全体に関係してる
カポーティの「カメレオンのための音楽」の序文よかったなー

『イヴの総て』が劇中に出てくる理由がわからなかったから著作から引用

「マヌエラとエステバンはイヴの総てを観る。演劇の世界に入りたいイヴ・ハリントンが楽屋で必死に嘘をつくシーンである。わたし(監督)は楽屋のシーンを改作したが、それはまったくちがうシーンになった。わたしは楽屋を女性の聖域に変えた。われわれのイヴであるマヌエラは、自分の物語を語る瞬間に、おぞましくても真実の物語を語る。映画や演劇の物語は人生でもくり返されるが、実際には、けっしておなじようには終わらないのだ」

エステバンは母のマヌエラが医師のために仕事でぶつかりそうな現場を再現して見せる姿から母親がすぐれた女優であると気づく。マヌエラの才能も、エステバンの父親と芝居をしたことがあってこそ。でも父親のことは知らないまま…様々なしがらみが解けたあとは人同士の連帯に結びつく
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