ブルーノ

明日に向って撃て!のブルーノのネタバレレビュー・内容・結末

明日に向って撃て!(1969年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

 オープニングクレジット後の冒頭のシーンがとにかく渋く、バストショット中心のハイコントラストなセピア色の映像は、今の感覚からしてもため息が出るほど格好いい。

 アメリカン・ニューシネマの代表作の一つと聞いていたので、コンラッド・L・ホールによる美しい構図やクラシカルなカメラワークによる撮影には少し面くらった。全体的に予算がかかってそうなところも、私の抱いていたアメリカン・ニューシネマ像とは乖離したものだった。

 コメディ映画としてのギャグも面白く、雑技団並の自転車技を見せるポール・ニューマンや、覚えたてのスペイン語で決行する銀行強盗、とにかくつばを吐き続ける鉱山の老人などはとてもアイコニックだった。特に私が気に入ったのが、スキャットの流れる中繰り広げられるボリビアでの強盗ダイジェストで、安全性を証明するため銀行員自ら金庫を開けてしまうシーンは、サイレント映画さながら編集や表情含めて最高でした。

 最後に、キャサリン・ロスのお尻を心配しつつ、ポール・ニューマンの「俺の自転車に乗ったら結婚したと同じなんだ」発言でお別れ。

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