ある意味、西部劇のアウトロー=イケてる存在という価値観へのリスペクトと終焉を同時に感じさせられる作品だった。
地元で名を挙げるも追い詰められ潮時を感じ、新しい人生を夢見てボリビアに渡ってみるも何か思ってたのと違う。
悪い事ばっかりやってきたからとにかく後が無くて、やっぱり泥棒に走ってしまう二人の姿は時に滑稽ですらある。
メモ見ながら強盗するシュールさよ。
未来の乗り物である自転車を放り捨てて馬に乗る姿が象徴するように、生き方を変えることが出来ず昔の価値観のまま今を必死に生きる二人からは、西部劇のヒーローというより時代の犠牲者的な哀愁を感じる。
そんな時代遅れとされてしまうような生き方の二人に、それでも最後まで軽口を叩きながら銃を構え悪童を貫き通させ花を持たせたのは西部劇へのリスペクトだろうか。