このレビューはネタバレを含みます
隠れた傑作。緊張感が良い。肉体的に虐められているシーンは物足りないが、精神的に追い詰めるシーンが本当に真に迫っていて、その残虐さにヘドが出ながらも「これしか方法がないんだ、、」と視聴者にまで耐えさせる。
それをキャリーアンモスがムカつく、いい邪魔役となっている。正義と悪の図式ではなく、モラルと大義のぶつかり合い。誰がどう見たって彼のやっていることは悪だと切り捨てられないところにこの映画の良さがある。反対にキャリーアンモスは間違っている、とさえ思えるのが不思議だ。
最後は、それはそれは恐ろしい結末だが、その後、キャリーアンモスは何を思うのだろうか、と考える余地も残してくれる映画。
見終わってから、頭の中でまた始まる映画なんて、そうそうない。