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台風クラブのMondeFilmのレビュー・感想・評価

台風クラブ(1985年製作の映画)
3.9
 なぜかAmazonPrimeにあった。銀座、原宿。バービーボーイズ!松田聖子。BGMが少ない分印象的。85年の雰囲気。近くのコンビニは朝5:00まで閉まってるし電気つけっぱなしももったいない。暗くしてみる。同名のバンドがいいんすよね。最近はアニメ見てて映画の時間感覚から離れていた。『平家物語』。『時をかける少女』とか、80年代の映画久しぶり。ジュブナイル、天然色、昭和末期の団地と青空。堤防。綺麗すね。『AKIRA』。加藤茶みたいな先生。授業中の乱入とかファンタのCMでしか見たことなかった。田舎の呑気な中学校。オバさん本当に存在してそう。『マイマイ新子』とか『ぼくのなつやすみ』みたいなファンタジーとは別の、清濁併せ持つ昭和。現在の記録、今から見ると過去。『天使のたまご』。時折挟まる箴言。オカルト、哲学、鬱屈。吹き飛ばす台風。マクドナルド!グロテスクなクローズドサークル。外の世界を知ることのできなかった時代。「閉じ込められたまま歳とって...」。ゲマインシャフトの腐食。ただいまとおかえりを自分で繰り返す、祖母の死。飛び出してもうまくいかないのもまた悲しい。精神、引きこもり、世紀末へ。家出。閉塞を打ち破る特殊な環境。内奥の煩悶。オウム真理教とか、連合赤軍とかこういうノリだったかもしれない。だんだん寺山修司とかアングラ劇にちかくなる。
 いちいち画角が素敵。というより画角を意識させられる映画だ。視点が大きく動かない。絵画に描かれた人物が動いている印象。岩井俊二、小津とか?『リリィシュシュのすべて』。単に見ているだけでも楽しい。人間の映画久しぶり。女子高生を成人女性が演じる昨今を思う。歌舞伎。未成年をそのまま描くのはよろしくなくなってきた。グロテスクな若者。戯画化されるヤンキー。レズ、いたずら、不良。フィクションの世の中に生きている。『トライブナイン』、東リベ、ヒプマイ。漂白された若者たち。すぐ暴力すんの笑っちゃう。荒れすぎだろ。『台風のノルダ』とか同じ感じこストーリーなのになんであそこまでつまらんかったんかな。中学校のリアリティとか忘れてしまった。
 4:46。どことなくデジャヴ。たまに起こる。同郷。うまく人物を区別できない。『セーラー服と機関銃』見なきゃね...
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