ユナマリア

桜の森の満開の下のユナマリアのレビュー・感想・評価

桜の森の満開の下(1975年製作の映画)
4.0
坂口安吾原作による桜が綺麗でもあり、恐ろしくもある時代劇。

タイトルだけ観ると恋愛映画?と誤解されがちなヒステリックな一作。

舞台は平安時代。

山を旅する都暮らしの夫婦だったが、山賊に襲われる。

物取りだけが目的だった山賊だが、余りの美しさに心奪われ、女の夫等を殺害し、強引に女を 妻とする。

しかし女はとても我儘で、挙げ句の果てには生首を収集し始める…

タイトルからして恋愛映画かと思いきや、とんでもなく怖いホラーテイストの一作だった。

とにかく岩下志麻史上最も悪いと言っても過言ではない役柄。

そして、それを静かに演じ切る岩下志麻が凄い。

何ともファンタジーで綺麗な絵が特徴な一作だが、ひきづる怖さを持っている。

果たして、女は後天的にこのような趣味を持ってしまったのか、そもそもなのか…クセになる映画だった。
ユナマリア

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