原題にはvsが入っている通り夫婦間の子供を巡る争い。
映画の描き方からどうしても父子の方に感情移入してしまうが、やはりそれは自分が父親だから。女性の立場から観るとまた感想が全然違うのかも。
最初と最後の、フレンチトーストを作るシーンが、全てを物語っているようで素晴らしい。セリフで説明することなく、父と子の関係や父親として子育てに真剣に向き合っていることがよくわかる良いシーンです。
子供を学校に送った後のシーンも印象的。最初はぞんざいに子供を預けた後は振り返りもしなかったのに、最後は預けた後も何度も振り返りタクシーに乗った後も子供の方を最後まで見続ける。何気ないシーンに父親としての自覚と子供への愛が感じられます。
子供を置いて出て行った母親も単なる身勝手となりそうなところをメリル・ストリープの名演技で複雑な心情を見事に表現しています。
ラストシーンもすごく印象に残る名シーン。それぞれが新しい生活に向かっていく。そんな象徴のようなシーンだった。
