ペイン

クレイマー、クレイマーのペインのレビュー・感想・評価

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)
4.0
西川美和監督のオールタイムベスト映画であり、そんな彼女の師匠でもある是枝裕和監督も多大な影響を受けたと公言する1本。

なんというか全方位的に“正しい”映画。
私なんぞが褒めなくても皆が褒める作品でしょう。

あまりに的確な子役演出、奇をてらわない無駄のない演出。どうやったらあんな子供の素の表情を引き出せるのでしょうか。本当に驚かされます。

ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープはこの頃絶頂期ですね。本当にホフマンの等身大な父親の演技は圧巻です。

かつてウディ・アレン監督が
「アメリカの主演俳優はアクが強すぎる(デニーロやパチーノやニコルソンなどを例に出して)。なんでもない普通の人を演じられる主演俳優はダスティン・ホフマンくらいだろう」と絶賛していたがまさに。

もちろん序盤と終盤のフレンチトーストのシーンの対比には鳥肌が立つが、個人的には中盤ホフマンが息子に「俺は自分の中の理想の妻像を彼女におしつけていたんだ。俺が幸せなら当然彼女も幸せなんだと思っていた」って告白するシーンがあってそこが一番泣けましたね。
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