『決別』や『ウィークエンド』みたいなキレを期待するとだいぶ肩透かしな珍作だけれど、とても嫌いにはなれないゴダールマジック。
傑作『ビフォア・サンライズ』の約10年前の15歳のジュリー・デルピーのデビ>>続きを読む
石井隆監督追悼ということで再見。
あれ?こんなに面白かったか?と驚き。
初見が右も左もよくわからない学生時代だったのも大きいかもしれない。
クローネンバーグ的な頭に銃を埋め込むやつとか、夜の街の艶>>続きを読む
リュミエール兄弟の『ラ・シオタ駅への列車の到着』のような列車、『港を離れる小舟』のような小舟が見られると言ったら少々クサくオーバーな表現かもしれかいが…ただただ素晴らしい傑作。
そのワンショットワン>>続きを読む
『最後の決闘裁判』へも繋がっていく、"作家リドリー・スコット"の原点であり、そのすべてとも言えるような1作。
"キューブリック『バリー・リンドン』の二番煎じ"というように切り捨てる向きもあるかもしれ>>続きを読む
続けてパゾリーニ先生。
『奇跡の丘』(1962)に比べて幾段見易く、全体的に牧歌的な雰囲気が漂う。砂漠ショット等、諸々も少しだけホドロフスキー『エル・トポ』(1970)みを感じさせる。
先日観たネ>>続きを読む
スコセッシや篠田正浩の宗教映画にも多大な影響を与えた、ご存知「マタイによる福音書」の映画化作品。ゴリゴリの無神論者でスカトロ巨匠、ピエル・パオロ・パゾリーニがメガホンを取った。
実に淡々とした厳格極>>続きを読む
シアマ版
"思い、思われ、ふり、ふられ"
『燃ゆる女の肖像』の監督、セリーヌ・シアマの長編デビュー作がこの度U-NEXTで配信開始。
凄い。もう全体的に確立されている。仕上がり度合いでいえば『燃ゆ>>続きを読む
手堅い。少々ウェッティな感じはしたがちゃんとした映画。
元・乃木坂46の生駒里奈風チェンと、元・関ジャニ∞の渋谷すばる風シャオベイの純愛物語。シャオベイのやんちゃで危ういその魅力に世の奥様方はパンテ>>続きを読む
『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』を超えて昨年のワースト。申し訳ないけれど、ひたすらに気持ち悪かった。害悪。
この監督の前作『ワンダー 君は太陽』で良い方向に作用していたものがすべて悪い方向にいっ>>続きを読む
黒沢清『CURE キュア』にも多大な影響を与えた、知る人ぞ知る"パート3界のキング"的名作(※人によってはけっこう迷作扱い?🤔)である『エクソシスト3』。
なんとこの度NETFLIXから流れ、U-N>>続きを読む
『トップガン マーヴェリック』を大絶賛している人たちの多くのレビューの第一声が、だいたい"正直1作目には全然思い入れないんだけど…"なのはある意味凄い。
どんだけ続編との振れ幅があるんだ!といった感>>続きを読む
劇中、『ダンボ』をしっかり
"怖い映画"として扱っていたのが⭕🙆
今泉映画的濃度は薄めだけれど、これはこれで器用に大人な対応で作った佳作といった感じ。志田彩良&鈴鹿央士の『ドラゴン桜』コンビが久々に>>続きを読む
『殺さない彼と死なない彼女』にも通ずるキラキラ映画の皮を被ったサイコホラーの思わぬ拾い物。
内藤瑛亮監督の和製ホラーウエスタンの怪作『ミスミソウ』然り、山田杏奈出演作はひと癖もふた癖もある作品ばかり>>続きを読む
イーストウッド流の『ストレイト・ストーリー』(デヴィッド・リンチ)?、はたまた『コックファイター』(モンテ・へルマン)?
1つ前にレビューしたマット・デイモン主演、『スポットライト~』のトム・マッカ>>続きを読む
"人生は冷酷だ"
『カモン カモン』(同じく今年公開)と少々似た感覚。立派なことを伝えている真摯な作品であることは認めつつ、同監督の前作でアカデミー作品賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』>>続きを読む
クロサワキヨシ成分かなり濃いめ。
『スパイの妻』がライトなクロキヨ入門編的作品ならば、本作は完全に一見さんお断り案件。
かなりタルコフスキーやっている感じだけれど、意外にも?思い浮かべたのが、森の感>>続きを読む
黒沢清、アリ・アスター、S・クレイグ・ザラーらもポランスキーベストに挙げる文字通りの最高傑作。ギンギラギンなポランスキー(※ポランスキーの一大オカマ化プロジェクト映画『テナント』は別枠偏愛←)。
カ>>続きを読む
黒澤明『七人の侍』、小津安二郎『東京物語 』等と並び、所謂“邦画史上の名作TOP10”なるものに君臨し続けている邦画黄金期(1950年代)を代表する川島雄三 監督作作品🇯🇵
このところリバイバル上映>>続きを読む
アリ・アスターフェイバリットの『ブッチャー・ボーイ』を先日レビューしたばかりのニール・ジョーダン監督作。
“ニール・ジョーダン監督のファン!”っていう人はあまりいない気がするがw、それくらい作る作品>>続きを読む
思いきり腐すような作品でもないとは思うんですが、端的に“面白くなかった”に尽きる。
幼少期にちょこっとウルトラマンと仮面ライダーをかじった程度で、特撮にも、庵野秀明という人にも、樋口真嗣という人にも>>続きを読む
“私の目が2つあるわ、それで充分よ!”
タイトルとポスターからずっと観るのを後回しにしてしまっていたが、意表を突く傑作でした。今の自分の心境的にもかなりフィットするものがあった。
本作の監督は『白>>続きを読む
ライムスター宇多丸の2010年映画ベスト10(※ラジオではなく)にて、パク・チャヌク『渇き』、ヴェルナー・ヘルツォーク『バッド・ルーテナント』といった傑作を抑え、見事第1位に選ばれたジョニー・トー監督>>続きを読む
🇫🇷の監獄版ゴッドファーザーとも言える傑作『預言者』や、パルムドール受賞作『ディーパンの闘い』等の骨のある作品のイメージが強い御年70の名匠ジャック・オーディアールが、『燃ゆる女の肖像』脚本家とまさか>>続きを読む
ポン・ジュノも最高傑作と推すアレックス・コックス(『シド&ナンシー』)監督の長編デビュー作。
ゴダール『勝手にしやがれ』や、タランティーノ『パルプ・フィクション』的な洗練されたヒップホップ的脱構築映>>続きを読む
ポン・ジュノ、S・クレイグ・ザラー、ギャスパー・ノエらも影響を公言する1966年の超カルト怪作。
同時期のベルイマン『仮面/ペルソナ』、勅使河原宏『他人の顔』、ポランスキー『反撥』なんかを想起させる>>続きを読む
冒頭、ちょっと世界観に入り込みづらいのと中盤ユルく長く感じる瞬間はあるが、それでも余りある映画としての純度の高さと面白さ。節々の歪さが愛おしい。
同じくほぼ一人で7年かけて作られた岩井澤健治『音楽』>>続きを読む
ポン・ジュノがindie wire誌で発表した「お気に入りの映画」35本にも選出されているケリー・ライカート監督の2008年の作品。
今やシネフィルから圧倒的人気を誇るライカート作品だが、本作含めリ>>続きを読む
細田さん十八番のVirtual world表現や、中村佳穂の中村佳穂力(りょく)になんやかんや力業のようなもので最終的に感動はさせられてしまった部分はあるものの、やはり流石に終盤一人でアレする展開とか>>続きを読む
スティーヴン・スピルバーグ
「ここ5年で最も好きな一本。」
エミリア・ジョーンズ2本立て、その②
ここまで嫌みのない好感の持てる真っ直ぐな映画も珍しい。近年のアカデミー賞作品でいうと3年前に作品賞>>続きを読む
エミリア・ジョーンズ2本立て、その①
冒頭の“ロブ・ゾンビの家みたい”の掴みが良い。正直、デヴィッド・ロバート・ミッチェルやアリ・アスター、ジョーダン・ピールといった新鋭ホラー監督たちに比べると演出>>続きを読む
前回レビューしたのは『ケス』、
今回は『テス』。
“ロマン・ポランスキー監督版『西鶴一代女』(溝口健二)”とも言えるような女性の一代記もの。美女が次から次へと悲劇に見舞われていく転落劇として非常に重>>続きを読む
丁度10年後に作られたケン・ローチ監督版『大人は判ってくれない』。
ケン・ローチ作品でもとりわけ純度高く透明感溢れる傑作。突っ込みどころのないタイプの実直な映画。
“キレイ キレイ”
拝啓、ヴィム・ヴェンダース&ピーター・ボグダノヴィッチ作品としてはきっと良い作品なのだとは思う。世評的にこれがマイク・ミルズの到達点、最高傑作と言われたらあまり強くは言い返せない>>続きを読む
『ザ・バットマン』での悪役リドラーの怪演も記憶に新しいポール・ダノが、本作を評して“罪悪感の生まれる快楽映画”と言っていたが、言い得て妙。
眼福極まりない、潔いまでのHAPPYご都合展開にセロトニン>>続きを読む
終盤30分までは超絶面白かったが、以降主人公の部下たち同様に“早く帰りたい”気持ちが勝ってしまったので減点。