みさえがメインという事で今までありそうでなかった回。
子には厳しく叱るが子を一番に思う母親の姿。
冒頭のシーンはもろに母をたずねて三千里のパロディだけど、みさえだってしんのすけに「母ちゃ〜ん!」と泣きつかれたら嬉しい。
ギャグシーンのはずなのにちょっとホロっとさせられ、中盤のシリアスな場面でその状況が再現され観てるこちら側も「母ちゃ〜ん!!」と泣きつきたくなる。
そこを突き詰めれば後のロボとーちゃんに匹敵する傑作になり得るほどのポテンシャルはあった。
けど音楽の使い方やキャラのテンション感だったりがTVの緩い感じなので劇場版としての緊張感には欠けてしまう。
過度な環境保護団体が悪役というのは現代で美術品を荒らすヤバい方々を予見した要素で興味深かったが、やはりそこも鋭く抉るものはなくギャグで消化されてしまって勿体なく思う。
決着のつき方も雑に大団円にした感じで子供騙しレベル。
あくまでも子供を楽しませるのが第一のシリーズなので、真面目に語るのもどうかとは思うが1本の映画作品として見るとこんな印象でした。