あいすこひ

カラー・オブ・ハートのあいすこひのレビュー・感想・評価

カラー・オブ・ハート(1998年製作の映画)
4.4
圧倒的映像美。

「今から見る映画ルーレット」で「マイナー」が出たので鑑賞。(Markの数が1800程度の知らない映画だったのでマイナーということにした)

●世界が色づいていくのが綺麗。
白黒の世界に少しずつ色がついていく対比が綺麗すぎる。こういう映画が見たかった。「今夜ロマンス劇場で」に期待してたけど一切なかった映像の連続だった。これの方が20年も古いのになんでこんなに違うのか。化粧のシーンとか明らかにオマージュなのに良さが活かされてなさすぎる。

●ファンタジーへのお節介?
今作の舞台は「劇中劇の中」っていう王道ファンタジーだし、そもそも時代も40年ほど前の世界。最初はファンタジーの世界の住民に自分たちの「普通」を教えるのはエゴだよなぁって思ってたけど、テーマは「変化」なんだよね。お節介ではなく、あくまで未知を知っていくだけ。だから町長さんみたいに古い価値観の人がいてもいい。でも、価値観は古くても未知を知った心の「変化」を受け入れることが大切。的な。
町長さんが主人公たちに洗脳されることなく、古い価値観のまま着色されたのめちゃめちゃ良かったな。ああいう世界になってほしい。多様性。

●主演がスパイダーマン。
トビーマグワイアは役者というよりスパイダーマンのイメージが強すぎたから、「お前スパイダーマンじゃん!何してんのこんなところで!!おいスパイダーマンいるじゃん!!!え!!スパイダーマンじゃん!!久しぶりだな!!!」って感じでスパイダーマンじゃないと理解するのに時間がかかった。

●主人公が暴力で色を得るのはなぜ?
傘のキスシーンで良かったくない???未知を知れば色が付くってのはわかるけど、せっかくのファンタジーなのに暴力ってのはなぁ。

ルーレットで1/32の確率の「マイナー」が出たから駄作覚悟の鑑賞だったけど、めちゃめちゃ綺麗で素敵な映画だった。
あいすこひ

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