HarutoM

他人の顔のHarutoMのレビュー・感想・評価

他人の顔(1966年製作の映画)
-
諸々の要素が自分の中で上手に噛み合わなかった。なので鑑賞後に多くの不明点が残った。
精神科医の目的は何だったのか。
兄弟の関係、又何をしていたのか。
精神科医の妻は病院にいたのか。
アパート管理人の娘はなぜ主人公の正体が分かったのか。
ラストシーンに登場する顔のない人々は何なのか。
なぜ最後に主人公は精神科医を殺したのか。
これらの謎が、"顔"という作品のテーマに対してどのように収斂していくのか検討もつかない。
原作小説も是非読んで、映画ももういっぺん観た上で理解することがあれば追記したい。

主人公の男の性格は元からああなのか、事故によるショックで気が立って他人に当たるようなまねをしているのか。これは気になる所であった。秘書の女性につっかかるシーンなど、関わりたくない人間って感じがした。失礼かもしれないが、宮崎駿を想起してしまった。

カメラを置く位置が面白かった。病院の場面のカットでは、演技が行われている空間と観客の間に遮蔽物があるのが印象的。これも物語の謎を解く重要な要素なのかもしれない。
幾つかのシーンで、突然映像が停止したり静止画が入ってきたりしたのは奇妙な演出だった。この分断される感覚も何か重要な意味を持つのだろうか。

本当にまとまってない感想だが、体裁は気にしないことにしよう。
(20240129)
HarutoM

HarutoM