全く飽きず最後まで見てしまった。安部公房の原作の雰囲気やテーマを損なわないどころか、監督流にアップデートしてしまうってどんだけスゴいんだ。
仲代達矢は複雑な主人公を見事に演じているし、京マチ子は妖艶、岸田今日子もいい。
自分を一番疑ってるのは自分で、でもそれは自分だけじゃなくて誰でもアイデンティティーを探し求めている。誰でも仮面を被っている。剥がせるか剥がせないかの違いだけだ。
最後はより自由を求め、人間ではない何かに変貌していくように思えた。
あ、あと、美術が本当に素晴らしいと思いました。診療室といいアパートといいワクワクした。