えそじま

カルメン純情すのえそじまのレビュー・感想・評価

カルメン純情す(1952年製作の映画)
4.1
木下恵介のダークサイドを垣間見た。

鮮やかな総天然色が彩る人情コメディに静かな反戦意思を練り込んだ前作とは一転。カルメン含むキャラクター群の独善的倫理観とミュージックコンプレートの調和が齎す狂気のブラックユーモア×スラップスティック。ほぼ全ショット不規則に傾斜している異世界のようなアングルもどこか不穏で、それでいて芸術的だ。

ジョジョ風の髪型がキマッている軍国主義極右ババアと原爆おばさんの破壊力が特に凄まじい。
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