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カルメン純情すのkuuのレビュー・感想・評価

カルメン純情す(1952年製作の映画)
3.5
ラーメン×コショウ+お土産寿司+天丼◎



監督・脚本:木下惠介
撮影:楠田浩之
助監督:川頭義郎・松山善三

浅草でストリッパーを続けるカルメンが前衛芸術家の青年に恋する物語です✨

『カルメン故郷に帰る』の続編です
戦後目まぐるしく変わっていく東京を舞台にカルメンがひと騒動巻き起こします
反戦運動をはじめ女性の政治への参加なども並行して描かれるシニカルでコミカルな作品です
前衛的な芸術に傾倒する若者やそれを取り巻く環境などもシュールに表現してあります
変わったアングルでの撮影や電子音などで当時としては面白い試みだったのではないかと想像します
女性が肌の露出の多い衣装を纏ったり煙草をスパスパ吸ったり情事を重ねたり…
実際に愛煙家だったという高峰秀子の喫煙シーンが良かったです🚬
新しい時代の扉が開かれる中でひたすら自己解放をする女性と古い価値観や周囲に縛られた女性の対比も興味深いです
かなり実験的な作品だと思います💦正直よくわからないのですがアバンギャルドなところが気に入りました👍

高峰秀子は相変わらず可愛くて憎めません😻
今回は淡島千景の美しさが際立っていて驚きました💕
とにかくキャストが全員面白いです!
台詞はこの時代ならでは…言葉も行為もかなり暴力的です
その反面、オブラートで包み過ぎた現代の表現では伝わらない感情や背景が手に取るようにわかりました
「原爆」という言葉とそれに被せるような電子音の多用は当時はどう受け止められたのかだけ気になりました

初鑑賞なので理解できないところも多く戸惑いましたが風刺の効いたコメディとして観て良かったです🙆
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