FREDDY

イン・ザ・カットのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

イン・ザ・カット(2003年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

スザンナ・ムーアの同名小説をジェーン・カンピオン監督がメグ・ライアンとマーク・ラファロの共演で制作したサスペンスである本作は、大学で英語教師を務めるも誰に対しても心を開かず一定の距離を保ち続けていたとある日に"スラング"の取材のため生徒のコーネリアス・ウェッブとともに訪れたバーで殺人事件が発生し、被害者女性の体の一部が自宅の裏庭で発見されたことで事件の捜査にあたっていた担当刑事のマロイ刑事から事情聴取を受けていた中、一人夜道を歩いていたところ暴漢に襲われたことを機にマロイと急接近し体の関係を持つも、事件当日にバーの地下で被害者女性と性行為を行っていた彼と思しき人物を目撃していたことでマロイが"殺人犯"ではないかと疑いの目を向けていたフランシス・エヴリーが、身の危険を案じ自宅に招いてくれた腹違いの妹ポーリーンに匿われながら過ごしていた中で発生した殺人事件をきっかけに連絡を絶っていたマロイと再会、そして彼によって開放的になってしまった"性"を抑制できずにいたところ思いも寄らぬ事態に遭遇していく様が描かれた作品となっているのだが、メグ・ライアンやマーク・ラファロ、ケヴィン・ベーコンといったキャスト陣の共演は惹かれるものはありましたし、これまでのイメージを払拭させるほどの体当たりな演技に臨んだメグ・ライアンの頑張りは認める。内容に関してもマロイと出会ったことでこれまでの生活が一変し性を開放させていくフランシス・エヴリーの姿を映し出しつつ、連続殺人事件の悲惨な光景が妙な静けさと重々しさが感じられる雰囲気の中に描かれているこのコントラストは決して悪くはなかったです。ただ、連続殺人事件の真犯人は誰なのかと視聴者の目を欺こうと様々な登場人物らに焦点を当てる点は良しとしても、主要人物のほとんどが"怪しい"というよりは理解に困難を極める"おバカ"ばかりなので犯人捜しを自ら行おうという気にはならないですし、登場する意味はあることにはあるが重要性が感じられないと言いますか、もう少し登場人物らを活かした展開が欲しかったですね。本作は可もなく不可もなくといったところでしょうかね。
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