語彙が無さすぎて申し訳ないがこれは本当に凄い映画だ。
ひき逃げで刑期を終えて出所した男が重度の脳性麻痺の女性に恋をするというストーリーだがそこは韓国映画、単なるロマンスでは済まず、互いに過剰に家族や親族に除け者にされている描写も容赦無く、２人の幸せを願いながら観るというより、自分の持つ偏見が炙りだされるようで辛かった。健常者よりも人間的・純粋な目で互いを見る主人公たちを見て、あくまで自分はその周囲の家族側に近い人間であるように思えてくる。そしてその感情を担保しているのは何より、主役二人の身体を張った"演技以上の何か"だろう。
ただ、主人公ジョンドゥの行動は非倫理・不道徳なものが多すぎて、軽度の知的障害(に類するもの)であること（もちろん自分はそこに関して全くの無知なので決めつけるのもまた偏見かも知れないが）をきちんと示して、観る側に救いが欲しかったというのは正直なところ。特に最初にコンジュの家に上がったシーンなんかはさすがに擁護できないしね。
