西東京

夏時間の庭の西東京のレビュー・感想・評価

夏時間の庭(2008年製作の映画)
4.3
フラッシュバックもフラッシュフォワードもすることなく、継時的な時間の線上で過去も未来も見せてる。冒頭の庭を走り回る子供たちはビノシュらの過去の表象としての存在でしかないけど、ラストは子供自身が今と未来を繋ぐそのものとして主人公に取って代わる。
家政婦のおばさんが「安そうで平凡なの選んだのよ」と形見に貴重な花瓶を選んで甥とトボトボ歩いて帰る場面が泣くほどよかった。アートの高尚さみたいなものは人間の素朴には勝てないと思うし、それ自体を表現したものが価値あるアートだと思う。
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