猫そぎチャンスペロッテ

サン・スーシの女の猫そぎチャンスペロッテのレビュー・感想・評価

サン・スーシの女(1982年製作の映画)
4.8
監督ジャック・ルーフィオ(1982年)
出演/ ロミー・シュナイダー(エルザ)
/ ミシェル・ピコリ(ボームシュタイン)

1930年代ベルリン。オープニングに流れる哀切な「亡命の歌🎵」

映画と音楽は切り離せないが、「サンスーシの女」の主題歌『亡命の歌』は、甘く物悲しく、面影を引きずるような歌曲で、この映画とロミー・シュナイダーの存在をいつまでも忘れさせてくれない、♥️

〈サン・スーシ〉は 亡命者たちが集まるパリのカフェの名前で、この時代には、世界中で人種差別主義(特にナチスのユダヤ人狩り)の復活が起こり、それが世界大戦に繋がった、1933年にもその復活があり、このカフェの前でエルザとミッシェル夫妻はレガートに射殺された、

物語は、この事件以前の悲しく辛い出来事と、1981年のマックス(主人公)のレガート殺害とその裁判というような展開になるが、関係する人々がそれぞれ濃厚な愛憎と差別主義による人間模様があって、とても魅力的な構成と配役の演技に引き込まれてしまう、
特に、ロミー・シュナイダーの演技は圧倒される、彼女の表情のなかには強い意思があって、感情の表現も豊かで誰をも魅了してしまう、💗💕

そしてエンディングが限りなくよい、エンディングには「亡命の歌」は、歌詞付で歌われる

〈歌詞〉🎵
メロディーを聞き両親は涙したものだ、これは亡命者の物語 移民の歌、
村の虐殺(ユダヤ人狩り)を逃れた人々は皆悲しみの旅に出る自由に生きるためパリに行こうと ワルシャワから、ベルリンから、ロシアから逃がれた
⭐🎶


映画の公開は1982年4月でしたが、5月29日にロミー・シュナイダーは他界しましたから文字通り遺作となりました