原題は『Le Mystère des roches de Kador(カドール岩の秘密)』、となっているが、日本公開時「わすれぬために」や「ジャン・カルラスの苦悩」という情報もあった。ストーリーは亡き家族の記憶を忘れまいとする主人公の執着を描き、レオンス・ペレ監督のオリジナル。遺産をめぐり従兄の策略でトラウマを抱え記憶と言葉を失った女性が、精神科医による「犯行の再現映画」を用いたショック療法で正気を取り戻す心理サスペンス。ストーリーだけはヒッチコックの「白い恐怖」を想起したが、本作のストーリーテーリングは明らかに物足りなく、ヒッチコックの凄さをあらためて実感。